ジカ熱が日本国内で2016年2月25日に確認されました。
日本国内でジカ熱が流行する可能性はあるのでしょうか。厚生労働省の見解は?
予防方法を初期症状と共にチェックしてしかるべき備えをしておきましょう。
ジカ熱とは?
ジカ熱とは中南米を中心に報告されているジカウイルス感染症。蚊を介して感染することはテング熱やチクングニア熱と同様ですが、ジカ熱の場合は感染しても症状がほとんどないか軽いために気づきにくい感染症となっています。
ジカ熱の初期症状とは?
ジカ熱のウイルスを持った蚊に刺されてから数日後に軽度の発熱、発疹、結膜炎、筋肉痛、倦怠感、頭痛などが見られる場合があります。
感染経路は?
人から人へ直接感染することはなく、蚊が人を吸血することで感染します。感染して全員が発症するわけではなく、症状が軽くて気づかないこともあります。まれなケースとして輸血や性行為による感染があることが報告されています。
感染地域はどのあたり?
アフリカや中南米、アジア太平洋地域で発生が見られています。特に近年では中南米とその周辺地域で流行しています。
ジカ熱が妊婦や胎児に与える影響とは?
ブラジル保険省ではジカ熱が胎児の小頭症と関連があるとの発表がされており、妊婦の方への渡航を控えるようにとの警告もされています。WHOの緊急委員会では、「国際的に懸念される公衆の保健上緊急事態」を宣言し注意を投げかけています。
日本国内で発見されているか?
厚生労働省の発表では2016年2月25日に川崎市に住む10代の男性がジカ熱に感染していることが確認されたようです。ブラジルから帰国した後から発熱などを訴えておりジカ熱に感染していることが日本国内で初めて確認されました。
日本国内では3年前にもフランス領ポリネシアから帰国した27歳の男性が発症するなど確認されていますが、ブラジルで流行が確認されてからは初めてとなっています。
日本国内でジカ熱が流行する可能性はあるのか?
ヤブカ属のネッタイシマカやヒトスジシマカがウイルスを媒介することが確認されているようですが、ヒトスジシマカは日本のほとんどの地域で見られています。
厚生労働省のHPでは、現在日本での流行はありませんが、仮に流行地でウイルスに架線した発症期の人が国内で蚊に刺され、その蚊がたまたま他者を吸血した場合に感染する可能性が低いながらもあると記載されています。
只冬季には蚊の活動がほぼない為感染が広がる可能性は低いという指摘もあります。
予防方法は?
海外で流行地といわれている中南米などに出向く際には蚊に刺されないように注意が必要です。長袖長ズボンの着用が推奨されていて、虫よけスプレーなども有効です。妊婦の方はもちろん妊娠の可能性がある方はそういった地域への渡航を控えたほうがいいでしょう。
性行為による感染も報告されているのでコンドームの使用が推奨されています。
予防接種などは現時点で有効なものが発見されていません。
初期症状があまりないようなので流行している地域へ行かれる方は注意が必要です。