中国ネット安全法の審議が粛々と進んでいますね。実際に出張に行って中国ネット安全法の影響はある?携帯電話使用に規制などがかかってくるのか、インターネット環境はもっと悪くなるのかを検討。遼寧新聞の一部翻訳して中国最新ニュースをお伝え!
中国ネット安全法制定確定まであと少し!
10月31日に行われた中国の全国人民代表大会常務委員会でネット安全法の3度目の審議がおこなわれました。国営新華社通信の報道では7日に採択される可能性が高いようです。
法案にはあいまいな表現が多くて政府のいいように統制が進んでいくのでは?という疑惑もあるようですが、地元中国人はもちろん外国企業出張者にも大きな影響がありそうです。
中国に住んでいる地元民はどんな反応?中国へ出張・旅行へ行くと日本人も影響を受ける?
ネット安全性への中国人の反応
周りにいる一般的な中国人はあまりピンと来てないようです。もともと規制に置かれていることに変わりはないので。ネットで検閲が行われているというのも周知の事実なので今更それを合法化する動きになっても、なんかね。
一番市民の生活に影響が出たのは携帯電話の登録です。これは中国へ出張へ行く日本人も一部の人は影響を受けそうです。こんなニュースがあったのでサクッと翻訳しました。
2016年11月2日 遼寧新聞抜粋
11月1日より通信会社移動で実名制登録が未登録の携帯に対して徐々に使用制限が実施されている。これまで各大手通信会社で携帯SIMカードの実名認証がすすめられてきたが、瀋陽市の移動モバイル使用者の内いまだ15万以上の利用者が未登録の状態。
瀋陽移動通信会社は11月1日より、実名制未登録の携帯に対して制限を加え、110,119,120,122の緊急電話及び10086(通信会社サポートTEL)以外は暫定的に通信サービスをすべて停止した。12月1日の時点で未登録の携帯番号は完全に使用停止となる。
多くの利用者が携帯電話SIM購入時に身分証明書を提示したことで実名登録完了と思い違いをしているが、一部の利用者再度身分証明書原本による認証が必要になる。
自分の携帯電話が実名登録されているかを確認したい場合、10086まで「实名」と送付するか、SIMカードと身分証明書を持参して移動販売店で確認、もしくは10086まで電話での問い合わせが必要。
参照;http://www.qianhuaweb.com/2016/1102/3563237.shtml
(翻訳の大部分は意訳なので参考程度にご覧ください)
中国出張者への影響はある?
もし中国でSIMカードを購入した場合は影響が出るかもしれません!この記事によると購入するときに身分証明書を出しても登録されていない場合があるようなので注意が必要です。
実際わたしも購入の時に登録していなかったので、移動モバイルの販売店まで登録に行きました。必要書類はパスポート。登録自体は10分で完了します。今すでに中国の携帯SIMをお持ちの方はご注意を!
実際の実名制催促メールがこちらです。
内容は、「国家法律に基づいて、実名制未登録の電話番号に対して暫定的に通信サービスを停止いたします。個人の権益を守るためにお早めに実名登録をお済ませください。本日から2015年12月31日までに登録がお隅の方には、翌月北京地域1GBの通信を差し上げます。こちらをから登録できます。」
で、実際登録すると翌月しっかりと1GBのネット通信ができるようになりました。結構大盤振る舞い。全員に対してですもんね。おそらく国からの援助もあるんだと思います。実名制官僚に向けての意気込みが感じられますね。
他にどんな影響が考えられる?規制は続く?
この法案は建前では、欧米諸国もネットの安全性に毎回注意を向けている。ネット空間の安全の維持のためには必須です!ということですが、法案通りにいけば影響は個人のパソコン端末からプロバイダーまで全域に及びそう。
合法で警察の捜査がプロバイダーにまで及ぶことになるので、頻発はしないだろうけど急に通信が制御されるということも起こりそうです。罰則には業務停止命令が含まれているので中国の外国企業への締め付けがきつくなりそうです。
中国ネット規制の対処法
個人での使用のネット規制の影響は今に始まったことではありません。以前からGoogle関係のサービスはすべてつながらないしYoutubeももちろん。一番困るのはGmailが見れなかったりということですね。
でもこういった個人間の規制は対処法がきちんとあるのでご安心を。わたしもこれを使って中国でGmailも見れるしYoutubeでイッテQも毎週見ています。詳細はこちらから!